2024-02-15 ヤマザキパン工場地獄のバイト5日目(6連勤2日目)

2024-02-15 ヤマザキパン工場地獄のバイト5日目(6連勤2日目)




 昨日書き忘れた気がするが、実は昨日から6連勤だ。この地獄を6連勤…。何も考えずにテキトーにシフトを入れてしまった自分がアホすぎて自分を殴りたい。

 

 今日の朝はさすがに心が折れかけた。目が覚めたら体全体が筋肉痛で動かなかったのだ。あまりの全身の激痛と、まるでインフルエンザにかかったかのような強烈な倦怠感で、目が覚めてから体が動かなかった。20分自分と戦ってなんとか起きれたのだが、いつもの朝のルーチンを全部やる時間がない。しかたないので坐禅瞑想3分、筋トレ3種目を10回1セット、計算ドリルだけをやった。計算ドリルは5:05秒だった。いつも計算ドリルを終えたタイムで脳の活性状態を測っている。いつもは4:30くらいなので今日は少し脳の状態が良くないようだ。

 体重を測ったら76.7kgになっていた。たった4日のアルバイトで1.8kgも体重が減っていた。ウエストは88cmから86.5cmになっていた。どんだけ過酷なんだよ。作業の過酷さも理由だろうけど、摂取カロリーを計算して無料パン&中華まんを食べているのも理由かもしれない。毎日摂取カロリーを計算しながらタダパン、タダ中華まんを食べているから。そして晩御飯は食べない。なぜならば夜は寝るだけでアルバイトも作業もしないから。寝るだけなのでカロリーは不要という考え方だ。夜たくさん食うと経験的に太りやすいような気がする。夜食べないと経験的に痩せやすい感じだ。

 

 すぐに車で家を出たのだが、運転中に強烈な眠気に襲われていて何度もフラフラしてしまって事故りそうで命の危険を感じながら運転した。眠ったのはたぶん7時間くらいだったはずだけど、それでは全く足りてないみたいだ。なんとか工場の駐車場にたどり着けたのだがさすがに倒れそうだったので車の運転席のシートを倒してアイマスクして10分アラームをセットして10分だけ仮眠した。たった10分の仮眠だったがかなりスッキリとして、なんとか今日一日乗り切れそうだと思った。仮眠するときはアイマスクは必須だ。まぶたを閉じたときに真っ暗な状態でないといけない。まぶたを閉じたときにまぶたごしに光が透過していたら仮眠や脳の休息の質が激減する。感覚的に10倍は回復効果が違うと思う。ベッドなんかで眠るときも目の上に黒系の濃ゆい色のタオルを乗せて眠ると睡眠の質が格段に違う気がするので僕は毎晩そうやって寝ている。

 

 工場に入るときはいつもどおりの手順。今日は初めて忘れずに体温を測って写真を撮っていたので堂々と受付に見せられたよ。いつもヒヤヒヤしながら罪悪感を感じながら1週間前の写真を見せて通過していたからね。

 いつもどおりのアルバイトの担当部署への配属の儀式で「洋菓子の生ケーキ」と言われた。ずっと生ケーキばっかりだな。

 出勤簿に番号、名前、時間を記入してさっそく食堂でタダパンだ。今日もあんまりパンが置いてなかった。てか同じパンばっかり置いてある気がする。今日は薄皮シリーズのよもぎつぶあんとかいうやつがあったのでそれにした。あんこ系はタンパク質が多くて脂質が少なくてとても良いのだ。一袋で400Kcalらしい。本当はランチパックあまおういちごホイップだかなんだからも食べようと持ってきてたんだけど、薄皮アンパンだけでなんかお腹いっぱいになったのでランチパックは食べずに棚に戻した。食堂での飲み物はかならずウーロン茶だ。煎茶と麦茶

もあるのだが、なぜか美味しくない。そしてなぜかウーロン茶だけ妙にうまい。他の人はみんな煎茶ばっかりだ。

 

 いつも通り軽い朝礼が始まる。係長だか班長だかがみんなの前で「ポケットにスマホやタバコなんかの私物を入れないように。足元に台車とかあるので事故がないように注意するように。」と言っていた。みんな、たぶんほぼ全員がポケットにスマホ・タバコを入れていて誰一人守る気がないし、事故防止の方法が「注意する」という根性論に頼ったリスク管理なことに驚きだ。「注意するだけで事故がなくなるならラクなんだけどな」などと思いながら聞いていた。

 

 生ケーキに配属だったのでその列に並んでいたら別の人が声をかけてきて「ワッフルに来てください」と言われた。ワッフルというのは初めて聞いた。そこであんなに色々と面白い話を聞けるとは思っていなかった。

 

 連れられてワッフルという場所に行った。ワッフルを焼く場所という意味だったらしい。機械の中でワッフルの金型が流れて、機械が自動で「生地注入→焼く→取る→ベルトコンベアに乗せる」というのをやっていた。▢の形でひたすらループして流れ続けてワッフルの生地を焼き続けている。僕の仕事はその焼き上がったワッフルの生地をチェックして2枚重ねて番重(ばんじゅう)に20個並べて、番重を入れ替える作業だ。

 4秒で4個が同時にできるので1秒一個だ。なんと一日のノルマが16,000個らしい…。その数字を聞いたときはさすがに気が遠くなった。1時間で3600個の計算だからたしかに一日でのノルマといったらそんなものかもしれない。もともとの係の人に聞いてみたら、今日はラクな方でクリスマスなんかは数が多すぎて地獄らしい。そして夏が辛いんだとか。その場所はオーブンの真隣なのですごく熱い。温度計は30度だ。さすがにあつすぎるせいかウォータークーラーが備え付けてあって1時間に一回水飲んでいいと言われた。

 僕は我慢してずっと見ず飲まずに作業し続けていると、その係の人(小柄な痩せたおばちゃん)が

「大丈夫ですか?水飲んできていいですよ。無理しなくて大丈夫ですよ」

と丁寧に僕のことを気遣ってくれた。

ぼくが、

「いえ、◯◯さん(そのおばちゃん)が水飲まずにがんばってらっしゃるから僕が飲むわけにいきません、大丈夫です」

と言ったらなんか驚かれた。

「そんなふうに気遣ってくれた人始めてだからびっくりしました」

と言われた。さすがに慣れてない人は本当に倒れるほどきついのでこまめに水を飲むように言われたので、僕が折れて水飲ませてもらった。このおばちゃんはすごく丁寧で気遣いができて一番優しかった。ただ、ややコミュニケーションと人との会話が苦手な雰囲気でしゃべっていた。

 

 その作業自体は難しいとかではなかったのですぐに慣れて、おばちゃんが色々話しかけてくれた。

僕が

「作業がとてもきついが、きついバイトを経験したくて来た」

と言ったら、おばちゃんは

「全然きつくない。やることはずっと同じだし簡単だし頭は使わないから慣れたらラク

と言っていた。

そのおばちゃんに教えてもらったのだが、僕が2日目に経験した洋菓子課のスナックは洋菓子課で一番きつい部門だったそうだ。たしかにクソ重い金型を何トンも運ばされて死ぬかと思ったよ。ああいう生地を焼く部門はいろいろな課にたくさんあるそうだ。

 最もきついところはどこか聞いたところ、「ペストリーかベムパンがきつい。ペストリーなんてきつすぎて誰も行きたがらない」といっていた。ベムパンというが何なのかわからなかったのだが、そのおばちゃんもそういう課があるというだけでなんの略称なのかわからないそうだ。後でしったのだが、廊下に貼ってあった組織図に「VEMパン」と書かれいた。ほんとうに一体何なんだろうか。しかし、ペストリーは間違いなくイチニを争うほどにつらいようだ。僕も絶対に行きたくない。

 おばちゃんは白帽子を被っていたので正社員なのかと聞いてみたらパートなんだそうだ。1か月に20日以上働くらしい。正社員とパートは同じ帽子を被っているので区別がつかないんだそうだ。そのばちゃんは宗像から1時間かけて通っているらしい。なぜヤマザキパンを選んだのか聞いてみたところ、

「人付き合いが苦手で接客とか絶対無理だった。近くの工場はドッグフードしかなくてそれは嫌だった。ヤマザキパンはアルバイトで入りやすいし、接客しなくていいし、簡単な同じことをやるだけでいいからそのうちアルバイトでやってたのがパートになってそのまま今働いてる」

だそうだ。

 

 そのおばちゃんの話では、ワッフルを焼くやつ機械はもうすぐ全てが全自動の機械に変わるそうで、そのおばちゃんは役割がなくなって別のラクな場所に移動になる予定だそうだ。あとになってその焼きまくってるワッフルの正体がわかったのだが、その正体は「セブンイレブンのカスタードワッフル」だった。昨日僕が「こんなんばっかり食いまくってたらメタボになる」と言っていたあのワッフルだ。ワッフルを焼く機械をわざわざ全自動の機械と置き換えるということは、よほど売れまくってる大人気の商品なんだろうな。

これだよこれ。今この写真見たらフラッシュバックでパニック障害が出そうになった。

セブンプレミアム『ワッフル 4個入』はカスタードクリームからバニラ香る、ふくよかな甘みのほわほわ口どけ

ワッフル! | えんぎ株式会社 / ENGI Inc.

https://engiinc.jp/blog/sevenpremium-waffles/

 

 少ししてから別のアルバイトの人が応援に来たのだが、その人がまた怪しくて面白かった。見た感じ60歳くらいのアルバイトで食いつないでる系の人だ。自称「投資で成功していて金のためにアルバイトをしているわけではない投資のプロ」だ。明らかに怪しい。投資の話は怪しさ満点のわけわからないことばっかり言っていた。

こんな事を言っていた。

「ダイアモンド半導体だからイーなんとかはテンバガー(株価が10倍になる会社という意味)だ。」「自分はトヨタをずっと持っていて◯倍になっている」「投資はギャンブルじゃない」「アンダーシュートがあるならオーバーシュートもあるはずだからこの株はうんたらかんたら」「今投資を始めるべき。4月までは上がり続ける」

だのなんだの。僕は話半分以下で聞いていたが明らかに大嘘なのは言うまでもない。

 しかし、実体験のアルバイトの話はたぶん本当でどれも面白かった。大見栄貼った大嘘なんて全く面白くないが、実体験の本当の話はすごく参考になるし面白いものだ。

 今までで一番きつかったバイトを聞いたところハズレ客の引っ越しとイベント会場の設営だそうだ。引っ越しのハズレ客というのは、荷造りを終えていない客のことらしい。引っ越しでは事前に荷造りを終えた状態で開始してそれを運び込むという作業をするそうなのだが、荷造りを終えてない状態だと本来3時間なのが6時間とかになるそうだ。それを待たないといけないのだが、そうなるとその後の引っ越しを間に合わせるために地獄の作業となるらしい。

 逆に一番ラクだったバイトは何かと聞くと、交通量のカウントをするバイトだそうだ。ただ最近はかなり少なくなってるらしい。給料が高くてよかったのは博多湾での船のエンジンを掃除するバイトだったそうだ。かなり昔に一日14,000円もらえたそうだ。かなりきつかったが給料がよくて良かったんだそうだ。

 セブンイレブンの深夜のアルバイトは8時間立ちっぱなしでトイレ休憩10×2回しかなくて地獄だったらしい。座り込むと裏でオーナーがカメラで監視しているから怒られるそうだ。どうしても座って休みたいときは商品を店にいれるふりをして座って休んでいたそうだ。

 このおじさんはまるで漫画に出てきそうな哀愁漂っている年寄のアルバイト生活者だった。性格は悪くないしいい人ではるのだが、頭が悪くて残念な感じだ。休憩から戻ってきたときにそのおじさんはぼくに「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん」と言ってきた。頭が痛くなる…。変な見栄はっておおぼらを言ってくるし、自称投資の成功者だし、実際はアルバイト生活だし、楽しみは労働後のビール(スーパードライが最高らしい)らしいし。

 おじさんが言っていたが、「バスの運転士の試験を受けている。自分がやりたいことを仕事にしたい。金のためではない」と僕に力説していた。

 胡散臭さ半端ないおっさんだったがひとつだけ心に響いた言葉がった。

ぼくが「ぼくはこうこうこういう人生でしたが、いくらがんばってもがんばっても努力が報われない生きるの嫌になっています」

と嘆いたところ、そのおじさんは

「そういうことを言っちゃいけない。努力ってうのは報われないのが当たり前だから。努力は報われないことのほうがほとんどなんだから。」

と僕に諭してくれた。たしかにそのとおりだと強く印象に残った。

 

 ワッフルを焼くベルトコンベアの高さがまた女性用に低くてすぐに腰が痛くなった。なんとかして腰の負担を減らそうと試行錯誤していていい感じの体勢を見つけた。上半身はまっすぐの状態で、両足を1mくらい開いて逆Yの時で腰を落として両手の位置を下に下げた。これは自分の腕と腰の高さを低く出来て台の高さに合わせることができて最高だったが、油を扱う場所ということと隣から流れてくる水で滑りまくってすぐにできなくなった。あとはなんとか気合と根性で乗り越えたよ。16,000枚の作業をやり抜いたのだが、慣れていないとさすがに気が狂いそうだった。おばちゃんは慣れた作業なのでラクらしいが。僕も慣れたら楽になるのだろうか。

 

 書き忘れていたが、お昼ご飯は肉まんとピザまんがあったので2つずつ合計4つ食べた。1個200Kcalなので、800Kcalだ。食ってすぐに更衣室に戻って断熱シートとアイマスクをして両足をリュックに乗せてスマホバイブアラームをセットして35分寝た。35分は一瞬で過ぎ去ったよ。しかし脳と腰はすごく回復する。

 

 ワッフルが16:10に終わったので生ケーキに戻ることになった。戻る前におっちゃんとお茶を飲んだのだが、マスクを外して話してたら上顎前歯が見えた。レジン前装冠だと思う。そしてすっごく唇側傾斜した設計で「あんな治療が普通にされてるのか」って思った。タバコもかなり吸っているようで歯がかなり着色して黄ばんでいてた。上顎前歯の前装冠だけやけに白くて他の歯がすごく黄ばんでいた。まぁ、「投資での成功者で金のために働いてるわけではないっていう感じの人の歯じゃないよな」とか思っていた。実体験や本当の話で十分面白いんだから、理由のわからない嘘や見栄の話なんてする必要ないのに。

 

 そのあとはいつもの生ケーキに戻った。すでに流れができているせいで僕の役割がなかったので苺のヘタ取りをするように言われた。丸ごといちごとかに入ってるあの苺だ。いちごの葉っぱの部分だけをつまんでねじってちぎる。苺の中心に茎みたいなのが残るけどそれはそのまま残して周りのはっぱだけを取るそうだ。それが最高に楽で5日間のなかで最高にハッピーだった。他の女性達はみんなこれをさせられていたが、「こんなに楽で最高なことやってたのか」と残り1:30はハッピーに過ごせた…はずだった。案の定ぼくはわずか10分で呼ばれて力仕事をさせられることとなった。

 

 クソ重いクリームを延々と機械に入れ続ける作業をやらされた。全てが金属でできたでかい行平鍋みたいなのをつかってクリームをすくって機械に入れ続ける。クリームを入れるタイミングなのだが、ベルトコベアの速度と絶妙なタイミングで手動で調整してクリームを投入する仕組みになっていた。秒速1秒のベルトコンベアいぴったり1秒でクリームが投下される感じで人力で微調整していた。クリームを大鍋で3杯入れ替えながら投入した。そのときに作っている商品について知った。新しいクリームを取りに行ったら鍋の蓋に「7−11ワッフル」とかかれていた。ナナのジュウイチってなんだとおもったら、「セブンイレブン」だこれ。そのときにずっと作り続けていたワッフルがセブンイレブンの商品だったと知った。

 その後はまぁいつもの通りずっとがんばったよ。そんで18時。おなかすきすぎて倒れそうだったから食堂でただの肉まん2つ食べて少し休んで帰った。

 今日食べたカロリーは朝薄皮あんぱん400Kcal、昼中華まん4つ800Kcal、夕方中華まん2つ400Kcalで合計1600Kcalだ。

 帰りは眠気と戦わずになんとか買えることができた。

 

 家についたらクソ眠くてすぐに寝たかったけど、ぼくのブログを読んでくれてる人がいてくれるのがありがたくて嬉しかったので、今頑張って書きまくったよ。いつもの通り修正なしでの思い出すままに書きまくってる一発書きの文章だけど。みんなこんな実体験のブログだけどいつも読んでくれてありがとう。なんか恥ずかしいけどとてもうれしいよ。どうもありがとう。おやすみなさい。明日は6連勤の残り4日だ。