【歯科】MRI(T1WI,T2WI,脂肪抑制T2、プロトン密度強調像)

【歯科】MRI(T1WI,T2WI,脂肪抑制T2、プロトン密度強調像)


プロトン=脂肪+水
T1WI(脂肪)
T2WI(脂肪+水)→脂肪抑制T2強調(水)
プロトン密度強調(脂肪水):形態を見るため。コントラスト(脂肪、水)の区別は無理。

例題
麻布117-3A5 顎関節のjoint effusionを高信号で描出できるのはどれか。1つ選べ。
a造影CT
b MRIT1強調像 c MRIT2強調像 d歯科用コーンビームCT e MRIプロトン密度強調像

X a. 造影CTは、一般的に造影剤であるヨードを静脈投与し撮影するエックス線検査である。 軟組織の悪性腫瘍や炎症の描出に用いられる。なお、「高信号」はMRIで用いられる用語 で、MRIの信号強度を表す。CTでは惯用的に高濃度、低漉度と表現される。 
xb,e,〇c. MRIは磁場とラジオ波を用いる画像検査で、画像処理の種類によりT1強調像(脂 肪の強調)やT2強調像(水分と脂肪の強調)、T2強調像の病変をより視覚化する目的で脂肪を抑制した脂肪抑制T2強調像などを得ることができる。顎関節の画像検査において、 MRI T1強調像やMRIプロトン密度強調像は、顎関節円板、下顎頭骨髄、下顎頭の周囲軟 組織と下顎頭骨髄に挟まれ視覚化される下顎頭皮質骨の形態的変化の描出を目的としてい るが、顎関節のjoint effusionは描出できない。顎関節のjoint effusionは顎関節腔内に貯留した滲出液であるため、MRIT2強調像で高信号領域として描出される。
 x d. 顎関節の画像検査において、歯科用コーンビームCTは下顎頭の骨変化の描出に用いられ る。硬組織の描出に特化しており、顎関節のjoint effusionは描出できない。

ソース:
「わかりやすいMRI解説シリーズ その1 ~MRI画像のコントラスト~」 : MEDIX Focus
https://medix.fujifilm.com/jp/paper/202303/index.html
a項、b項をそれぞれ1に近づければ、水素原子の量を反映した画像が得られ、これをプロトン密度画像という。プロトン密度画像は画像のコントラストは低いが、信号が大きくSN比に優れるため形態情報の取得に有用である。